中南米一周の旅 終わりに:世界を見ても、価値観は変わらないが、想像力は飛躍的に高まる

自分は、長期間にわたって発展途上国を旅行したり滞在する経験をしたことがなかったので、今回の旅行で何を得られるか、とても楽しみにしていました。旅行を終えて2ヶ月が経ち、自分にとってこの旅行は何だったのか少し振り返ってみました。

自分の価値観は変わらないが、想像力は飛躍的に高まった

2ヶ月中南米を旅行するのは、すべての予定を事前に立てることができず旅行計画に柔軟性が求められたり、日程や移動の管理スキルが少し高度に求められたりするという意味では、1週間どこかに海外旅行に行くのとは違います。しかし、長期旅行であっても行き先でやることは基本的に短期旅行と同じです。飛行場から宿泊地に行き、荷物を置いて、やることを決めて、観光をして、食事をして、現地の人や他の旅行者と会話をして、また次の目的地に移動する。私たちは中南米を2ヶ月で(だいたい)一周したわけですが、これを4倍ぐらいやれば、世界一周もできそうです(イスラム圏にも、行ってみたいな〜)。

この短期旅行を繰り返すような長期旅行で、自分の価値観が変わるかというと、そんなことはありません。長期旅行なりの苦労や工夫はあれど、それは自分のコアを揺さぶるほどチャレンジングなことではないからです。自分はもう30歳を過ぎたおじさんなので、世の中に対する見方も自分の価値観も残念ながらコアの部分は固まってきています(コア以外は、自分ではわりと柔軟だと思っています(笑))。MBA留学をして、海外生活によるショックはすでに経験してしまいました。自分のコアを揺るがすような経験は、ただ長く、多少(おじさん的に)アドベンチャラスな旅行をした程度ではできないのだと思います。

それでは旅行から得られたものが少なかったかと言ったら、そんなことはありません。私がこの旅行で得られたことはふたつあると思っています。

ひとつは、「ずっとやってみたかった発展途上国への長期旅行をやってみた」という達成感と思い出を得られたこと。学校を卒業して仕事に戻り、子供が生まれたら、さすがに南米をずっと旅行することはもうできません。また、子供が大きくなっていい歳になってから、ボリビアで10ドルの宿に泊まったりボリビアとチリの国境山岳地帯に半日放置されてみたりするのも、年齢的に厳しそうです(笑)。この機会を逃したらもう二度とこんな旅行はできないわけですから、この旅行は私たち夫婦の人生にとって意味がありました。まあ、私にとっては「お前はあとは働くしかない」という感じかもしれませんが。

もうひとつは、想像力を高められたこと。少なくとも、自分が訪れたメキシコ、キューバ、ペルー、ボリビア、チリ、ブラジル、エクアドルについては、ニュースでこれらの国々が出てきた時に、自分の中で想像できる範囲が大きく広がり、これらの国の出来事についてはかなりリアリティを持てるようになりました。Chicago Boothにも、南米から留学してきている多くの学生がいますが、彼らとも彼らの母国の様子を少し思い浮かべながら話をすることができるようになりました。アマゾンの生活を学んだことは、他の途上国の生活を想像する上で想像の土台になり得ます。百聞は一見に如かずとはよく言ったもので、現地に行って見て感じて得られることはたくさんあるのですね。これから発展する国々への想像力を大きく高められたことは、私が今後働く上でおおいに役立つことでしょう。

旅行記を書いて、自分の癖を知る

自分で旅行記を書き進めながら気づいたことが3つあります。

一つは、私は旅行先でいろいろな人と話したり交渉したりしたことが最も記憶に残っており、観光名所の記憶力は概してそれほどでもないこと。特に、インターネットがなく、宿探しやツアー探しなどで多くのクセの強い人々と関わったキューバが最も記憶に残った訪問地であることは、この私の性格を反映していると言えそうです。

二つ目は、旅行先で現地の人の行動や言動を観察し、その社会的背景を考えるのが好きなこと。これは、私の生来の社会好きから来ているとも言えるでしょうし、営業時代に相手の発言の背景を考える癖が付きすぎたこともあるかもしれません。ペルーのイキトスでアマゾンの生活の豊かさに触れた時、南米の最貧国ボリビアで他国と何かの違いを感じた時、チリで先進国を感じた時、それぞれの時にその理由をいつも考えていた気がします。

三つ目は、国、都市、観光地、ホテルなどさまざまな「エンティティ」の、キャッシュフロー(儲かっているのかどうか)を心のどこかで気にする癖があるらしいこと。これは、企業価値評価を仕事にしていた職業病かもしれませんが、どうやってその「エンティティ」は「まわって」いるのか、「まわるカラクリ=ビジネスモデル、強みの源泉、その強みを保てる理由」は何なのか、収入、変動費、固定費、投資、借入、はどんな感じになっていそうか、がどうしても気になります(笑)。ガラパゴスエコツーリズムと自然保護の両立に私がひどく感心したり、キューバという国の成り立ちにやたらと私が関心を持ったりした背景には自分のこういうマインドがありそうです。

だから何だ?と言われると困ってしまうのですが、自分がピュアに関心のあることを洗い出す機会など、おじさんになったら基本的にありませんから、久しぶりにこんな学生のようなことを考えてみるのは新鮮な感覚です(実際、いまは学生ですが)。社会人経験を経て自分のコアが出来ている分、自分が大学生の頃に比べると、「自分が気にすること、気になること」が具体的な言葉になりやすくなっている印象があります。おじさんになってから、このように考える時間を持つのも、たまには悪くないと思いました。

長期旅行に出られる環境が日本にも欲しい

南米では、多くのヨーロッパからの旅行者に会いました。彼らはバケーションが1ヶ月あるのも普通で、その機会に南米に旅行をしに来ます。一方で、日本からの旅行者は少なかったです。もちろん、日本から南米は遠いという事情はあります。しかしもうひとつ、日本では社会人になると休みをまとめてとるのが非常に難しいという事情が、南米で日本人をあまり見ない理由のひとつにあると思いました。

私は、これは単純に良くないことだと感じました。世界を見聞するのは、本当に面白くて、自分の想像力を広げてくれます。学生ではなく、おじさんになってから南米に来れば、社会経験を積んだ分、学生さんとは違う世界が見えてくるものです(もちろん、若い学生ではないと経験できない、感じられないこともあると思います)。ヨーロッパのように1ヶ月とは言わずとも、2週間休みがとれれば日本から南米に来ても一国をしっかりと見てまわることができます。日本の社会全体が2週間の休みを当然とするようになればそれにこしたことはありませんが(日本は他国に比べて祝日が非常に多いので、祝日を減らして有給取得を奨励すれば休日日数的には別に無理はないのですが)、現実味がないので、せめて年に1回2週間の休みがとれる会社をいつか自分で作ってみたいものです(笑)。大人が(時には子供を連れて!)リゾートではない海外を旅行することがもっと簡単にできるようになれば、その分日本人の目は海外に開かれると思います。アマゾンに来ていたフランス人の子供連れ家族を今でも思い出します。いや、でも、自分の子供のことを考えたら、アマゾンは危ないと思ってしまうかもしれませんが(保守的?)。

そんなわけで、長々と書いてきた旅行記はここまでで打ち止めです。次回からは、きっちりと教育とキャリアの話題に戻りたいと思います。ありがとうございました。

中南米一周の旅 まとめ:旅行記リンク集/行って良かったところベスト3

そして、シカゴへ戻る

8月21日にガラパゴスを発った私たちは、グアヤキルとキトを経由していったんリマに戻ります。最後の夜をおなじみのHostal Victor Limaで過ごし、翌朝リマを出発、メキシコシティを経由して、ついにホームタウン、シカゴに戻ってきました。6月26日に出発してから56日間、長いようで、短くアッという間の中南米周遊旅行でした。名残惜しい。名残惜しいですね。旅行記を書き終えるのも名残惜しく感じられるぐらいです。

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(BACK TO CHICAGO!)

帰って来て一番感じたのは、これでもう毎日荷造りをしなくていいという安心感、洗濯の心配をしなくていいんだという安心感です。また、自宅の(変哲もない)シャワーが、やたらと立派に感じられました(笑)

総集編:今回の旅行で良かったところベスト3!

すべてに順位をつけるのは難しいので、ベスト3を発表します。ベスト3内は、順不同です。

ベスト3その1:人が魅力のキューバ!

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(トリニダーの夕方の風景。キューバのアクの強い人々のことは忘れられません(ハバナ(3)〜キューバ総集編〜豊かなキューバの実現を願いつつ))

ベスト3その2:天空の大遺跡マチュピチュ(ペルー)

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マチュピチュ遺跡。前評判に負けない、本当に素晴らしい遺跡でした(マチュピチュ(2)〜天空の大遺跡、必見))

ベスト3その3:動物の楽園、ガラパゴス諸島エクアドル

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ガラパゴス。この島での人間と自然の共生には、驚かされました(ガラパゴス(2)〜動物と触れ合う楽しいガラパゴスの日々))

次点その1:メキシコシティ(メキシコ)

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メキシコシティ近郊のテオティワカン遺跡。メキシコの雄大な歴史には驚かされました。あと、メキシコシティは食事が美味しいです(メキシコシティ(3)〜メキシコの雄大な歴史を遺跡から学ぶ))

次点その2:アマゾン(ペルー、イキトス)

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(アマゾンの夕暮れ。アマゾンには、私の知らない生活と自然がありました(イキトス(アマゾン)(4)〜アマゾンのまとめ〜いろいろな生き方、いろいろな幸せ))

次々点その1:レンソイス(ブラジル)

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(レンソイスの砂丘。よくわからずに行きましたが、何やらすごかったです(レンソイスで美しく広大な白い砂丘を楽しむ&バヘリーニャスで商売上手なおばちゃんのお世話になる))

次々点その2:ラパス(ボリビア

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(ラパスと雪山。ここだけを目的に行くような場所ではありませんが、インパクトの強い町でした(ラパス〜治安は悪いがカレーはうまい!))

番外:ウユニからカラマへ行く途中の、ボリビアとチリの国境

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ボリビアとチリの国境。この何もない国境山岳地帯に半日放置されたことは一生忘れません(ボリビアを出国しチリへ〜ウユニからカラマへ大変なバスの旅))

次項で、旅のまとめを残します。

ガラパゴス(2)〜動物と触れ合う楽しいガラパゴスの日々

ガラパゴス諸島での日々を、時系列で簡単にまとめていきます。

(8月11日)

サンタクルス島へ

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(キトの空港で、ガラパゴスへのツーリストカードを購入します)

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(飛行機の中で配られる軽食のパッケージが、いよいよガラパゴスという気持ちを高ぶらせます)

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(空港について初めに思ったことは、「本当にこの赤茶けた島が動物いっぱいなの???」)

サンタクルス島の宿その1

空港からサンタクルス島の中心市街、プエルトアヨラまで、バス→船→タクシーと乗り継いで移動します(最後のタクシーは、バス利用の予定が空港から出るのが遅れてバスはすでにおらず、タクシーを捕まえるはめに)。

サンタクルスで初日に利用した宿は、Galapagos Suites。ダブルで一泊100ドル以上しましたが、新しく綺麗なとても良い宿でした。一番良かったのは、宿を切り盛りするお姉さんとそのお母さんがとても気持ちの良い人だったこと。お姉さんは、アメリカへの留学経験もあり英語堪能、ガラパゴスの自然への愛が深くナチュラリストガイドの資格も持っています。ホームページの設立の経緯を読むと、ガラパゴスへの想いが伝わってきます。アイランドホッピングをする場合は、このお姉さんに聞けば親身になってガラパゴス観光についてアドバイスをしてもらえるでしょう。

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(素敵な客室)

ダーウィン研究所を散歩

この日は日曜日で旅行代理店が開いていなかったので、とりあえず近くにある見所のダーウィン研究所を散歩します。

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ガラパゴスの有名なゾウガメ。一番人気のロンサムジョージは最近亡くなってしまいました)

夕食はIl Giardinoで

夜はGalapagos Suitesのお姉さんおすすめのIl Giardinoでイタリアンを食べます。これは、ものすごく美味しかったです。ガラパゴスの観光客向け料理店は、値段はどこもたいして変わらないのに味の差が結構あります。その中でもここは美味しいお店でお勧めです。

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(ここのパスタや魚料理はおいしい)

(8月12日)

魚市場

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(朝、町を歩くと魚市場を通ります。動物と人間が自然に同居しすぎです。なお、この鳥はものすごく大きいです)

現地の旅行代理店でクルーズとアイランドホッピングツアーを購入する

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(桟橋にほど近いこちらの代理店でクルーズとアイランドホッピングツアーを購入します。現金払いしかできないので要注意。お金が必要な場合は、この町の銀行でお金を引き落とすことができます)

サンタクルスの桟橋から、イザベラ島へ

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(サンタクルスの桟橋から海を撮影。モーターボートで移動すること2時間、イザベラ島に到着します。移動はキトで購入した2泊3日ツアーに含まれていますが、バラで購入したら片道30ドル。揺れまくって、船酔いしない私でもややしんどい2時間でした)

フラミンゴのよくいる湖に行くも、フラミンゴがいない

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(イザベラ島では、まずフラミンゴがよくいる湖に連れて行かれましたが、一匹もおらず不発。別の湖で1匹だけ見つけます。何でも、足の骨が折れてしまい移動できないフラミンゴなのだそうです。イザベラ島のガイドは、「うーん、自然が相手だからフラミンゴがいなくても仕方ないよね」という感じであっさりしており、せっかくやって来た観光客に何とか埋め合わせしようという意識が感じられません。要するに、プロ意識が感じられないガイドです)

(8月13日)

シエラネグラ火山

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(世界で二番目に大きなカルデラのあるシエラネグラ火山。火山を歩くのは楽しいが、あまり動物は見られないので要注意)

La Tintoreras

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(午後はイザベラ島の港の向かいにある小島へ。Come on、ペンギン)

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(大量のイグアナが、岩で体を温めています)

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(サメがたくさんいるのを陸上から見ることができます。好奇心旺盛なアシカが一匹、休んでいるサメにちょっかいを出していました)

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(防水カメラを水につっこんだら、アシカが好奇心を持って猛然とこちらに突進してきます。危ない、触ったらいけません。人間のにおいがつくと、そのアシカは仲間はずれにされてしまうのだそうです)

(8月14日)

早朝に船でサンタクルス島に戻り、サンタクルス島の宿その2

今回のサンタクルス島の宿は、Hostal Elizabeth。一泊ダブルで40ドル。前回のガラパゴススイーツからはずいぶんランクが下がりますが、気にしません。Wifiが入り、ホットシャワーも出て、桟橋にも近く、お値打ちの良いホステルです。切り盛りしているおじさんが親切でいい感じ。

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(シャワートイレ付の、シンプルだが用は足りるお部屋。海が見えるのがナイス)

午後はサンタクルス島のまわりの小島をめぐるベイツアー

値段はお一人様40ドル。結構たくさん見所があり、良いお値段です。

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(Blue-footed Booby(通称アオアシ)のオス、メスと、グンカン)

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(綺麗なラグーン。魚もいます)

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(イグアナの群れ)

(8月15日)

フロレアーナ島へ日帰りツアー

往復の移動込みで75ドル。往復の高速モーターボートだけで3時間30分かかるので、こんなものかと思います。昼食込み。フロレアーナ島では、広大な敷地で飼育されるゾウガメを見たり、綺麗なビーチで泳いだりできます。あと、ここまでサンタクルスもイザベラも雲が暑くてどちらかと言うと涼しかった(泳ぐには寒かった)のですが、フロレアーナ島はこの日快晴で比較的暖かく、海に入るには良かったです。

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(たくさんゾウガメがのっしのっししています)

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(かつて、海賊が住んだという島の洞窟からの風景)

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(海辺で母親の乳を飲む子供。かわゆし)

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(海でアシカと戯れる)

(8月16日)

東のサンクリストバル島へ移動

サンクリストバル島は、とにかくアシカが町に大量にいます。その他、カメも港のすぐ近くで見ることができるなど、良い町です。ここまで、毎日モーターボートの移動があって疲れたので、この日は町や周辺のトレッキングルートを歩くなどし、ゆったりと過ごしました。

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(とにかくアシカが大量にいるサンクリストバル島)

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(アシカの赤ちゃん)

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(ウミガメも陸から見られる)

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(夜になると、アシカが町中のベンチで寝ている)

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(その様子は、まさにマグロ。酔っぱらいにしか見えない)

サンクリストバルの宿

サンクリストバルでは、Casa Mabellに宿泊。一泊ツインで30ドル、トイレシャワーは共同。ガラパゴス在住の素敵なお宅の二階を旅人に開放しましたという趣の宿で、清潔で設備が整っておりとても快適です。宿主のおばさんは、息子がアメリカの大学の博士課程に留学しているのをとても自慢にしており、おばさんはシカゴにも来たことがあるとのこと。片言の英語とスペイン語で怪しい会話を楽しみました。

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(2ヶ月の旅行で最初で最後の自炊。とは言っても、パスタを買ってきて持参のたらこソースに絡めただけ。でも、日本の味で美味しいです。私たちがこの炭水化物の塊を食べている横で、イギリス人の夫婦バックパッカーが、野菜だけのヘルシー夕食を自炊して食べておりました)

(8月17日)

ついに、最終兵器サンタクルス号現る

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(翌朝、ついにサンタクルス号に乗船します。大多数の乗船客は空港でサンタクルス号のメンバーにピックアップしてもらい桟橋から船に乗るので、すでにイザベラ島におり直接サンタクルス号に乗る私たちはちゃんと乗船できるか不安です。私が「あ、この人サンタクルス号の人かも!」と思って話しかけたら、「私は、National GeographicのEndeavour号の者です」と言われて撃沈したりもするも、最終的には無事スタッフを見つけて乗船することができました)

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(船室。私たちは一番安いランクで部屋は狭かったですが、清潔で設備は整っており、1日3回掃除をしてくれるなどサービスも素晴らしかったです)

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(船の食堂。とても立派で快適です。前日まで泊まっていた一泊30ドルや40ドルのホステルとは、あまりにもランクが違って少し驚きです。右奥にいる女性は、私たちのチームのガイドをしてくれたマリカルメン

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(ランチビュッフェ。サンタクルス号の食事は、すべてとても美味しかったです。旅の締めくくりにふさわしい贅沢でした。これまで移動で使っていたスピードボートはあまりにも揺れが激しく船酔いとの勝負でしたが、サンタクルス号では移動しながらでも優雅に食事を楽しめます。この差はかなり大きいです。本当に、大きいです。声を大にしていいたい。サンタクルス号はスピードボートの一万倍快適だと。

船では、ガラパゴスの自然保護ルールについて丁寧なブリーフィングもありました。私たちは、すでに5日も滞在してパンフレットも読み込んだので、よく理解しているないようですが、サンタクルス号ではすべてが丁寧に安全に進んで行きます。

まずはアカアシをゲット!

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(はじめの上陸地点は、サンクリストバル島の東。このゴツゴツの道を歩いて行きます)

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(目的は、Red-footed Booby(通称アカアシ)。レア度の高い、赤い足のブービーです)

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(白いのは子供!なお、ガイドのマリカルメンは素晴らしかったです。英語のレベルは抜群、生き物や生物学に関する知識も豊富で、とにかくガラパゴスのすべてを理解したガイドです。これまで5日間の陸のガイドには彼女レベルのガイドは一人もいませんでした。サンタクルス号のスタッフによると、サンタクルス号のガイドの中でも彼女は話がうまいのだそうです)

(8月18日)

まず、朝はサンタフェ島

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(優雅なアオアシ)

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(この島には、固有種の陸イグアナがいます。なんというか、すごい迫力)

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(陸イグアナに食べられないよう、柔らかい葉が上にあるサボテン)

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(こんなにアシカがいても、もはや何とも思いません)

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(続いて、シュノーケリング

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(アシカとも泳げます)

昼食後は、サウスプラザ島

泳いで、食べて、昼寝している間に次の場所に連れて行ってくれる、クルーズ船最高。モーターボートは、、(以下略)。

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(こちらには、先ほどとは違う固有種の陸イグアナがいます)

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ガラパゴスの夕日)

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(ご参考までに、サンタクルス号南側ルートの行程はこんな感じです)

(8月19日)

サンタクルス島で終日過ごす

この日はサンタクルス島に上陸します。私たちはもう何日も滞在した町ですが、他の乗船客は初めてです。ダーウィン研究所をマリカルメンに案内してもらった後、町を少し散策、その後島中央の山岳地帯でサイクリングをしてゾウガメを飼っているレストランで昼食を食べます。午後は島の東にあるビーチでカヤックをしました。なかなか楽しかったです。

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(東のビーチで見られたフラミンゴ。ナイス)

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(初カヤック。欧米人は、こういうアクティビティを旅行先でするのが好きです。私も、多少その楽しみがわかるようになってきました)

(8月20日)

エスパニョーラ島(プンタスアレス

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(わけがわからないぐらいに固有種のイグアナがいます)

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(そして、大迫力のアホウドリ

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(吹き出す海水!)

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(飛ぶガラパゴスワシ!)

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(トレッキングルートにちょこんといるアオアシ。まったく逃げません)

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(トレッキングルートで、子育てしてます。すごい)

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(クリスマスイグアナ。島によりイグアナが異なるのは、食べるものが異なるからだといいます。また、ガラパゴスにこれだけは虫類が多いのは、ガラパゴスが陸から遠く離れているため、陸からこの島まで流れてくる流木にほ乳類が乗っていても、真水が何日も得られず必ず死に絶えてしまうためで、は虫類しか流木で本土から辿り着けなかったからだそうです)

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(ランチビュッフェの豚の丸焼き)

エスパニョーラ島(ガードナーベイ)

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(午後は、まずシュノーケリング。アシカもいるし)

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(カメもいる)

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(世界でも有数の美しいビーチです)

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(ここで、アシカともお別れです。さようならガラパゴス

この日の夜は、別れを惜しんで男前の船長がギターで歌を歌ってくれたり、カラオケ大会があったりしました。

(8月21日)

10日前に降り立った、バルトラ島の空港まで船が送ってくれます。

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(ここから陸にあがったら、サンタクルス号ともお別れです)

ガラパゴスの魅力は何か

私は、ガラパゴス諸島は本当に凄いと思いました。なぜなら、ガラパゴス諸島では自然がしっかりと守られていて、それを間近で楽しむことができ、そしてそれを支える仕組みがしっかりできているからです。

まず、自然がしっかりと守られています。ガラパゴス諸島では陸地の98%(人が住んでいない地域や農業も営まれていない地域)は自然保護区に指定されており、この地域を観光客が訪問するには、ガラパゴス諸島の「ナチュラリストガイド」の同行が必要です(場所によってはナチュラリストガイドなしの観光客を自然保護区で見かけることもあったので、この仕組みが100%ワークしているとは思いませんが、基本的には機能していると思います)。また、ナチュラリストガイドが一度に引率できる観光客の数は決まっています(たしか、15人)。ガラパゴス諸島は住人の環境に対する意識も概して高く、これらの仕組みと意識でガラパゴスの自然を守っています。自然を守るとは、特に動物に触ってはいけないということです。ガラパゴスの町にはアシカが多くいますが、町のヒトも観光客もアシカに触ることはありません(売り物から遠ざけるために追い立てることはあります(笑))。

このように動物に触ってはいけないというルールを徹底した結果、ガラパゴスの動物たちにとって人間は怖いものではなくなります。人間は動物に危害を加えないからです。そうすると、動物たちは人間が近くにいても逃げなくなります。これが本当にすごいところで、アシカやカメ、さらには様々な貴重な鳥などが、人が近寄っても逃げません。このまま接近したら捕まえられるというぐらい逃げません。でも触ってはいけないので、触ってみたい誘惑をこらえて至近距離2m(これがガラパゴスでの動物への接近ルール)で動物を観察します。これが楽しい。この旅行で訪れたパンタナールでもアマゾンでもこんなことはなく、野生動物を間近で観察するのは大変でした。ガラパゴスでは、野生動物を簡単に本当に目の前で観察することができます。

そして最後に、ガラパゴスの各島にはダーウィンが主張したとおり様々な固有種がおり、これらを観察することができます。島によってイグアナの種類が違うのをダーウィンの種の起原をイメージしながら観察するのはとても興味深い貴重な経験です。

ガラパゴスは、貴重な固有種がいる→動物たちを守る→動物たちが人間を怖れない→人間は動物たちを間近で観察できる→でも、あくまでも「守る」「動物に触らない」という原則を守る→原則を守らせるために、ガイドなどの形で人を割いている、という自然保護としてもエコツーリズムとしてもとてもよくできた循環の仕組みを構築しています。これは、本当に良く出来ていると思いました。日本では「ガラパゴス」というと「ガラケー」に代表されるように「すごく発達しているというイメージが3割、外では使えない内弁慶のイメージが7割」ですが、こんなネガティブな意味で「ガラパゴス」という言葉を使ったらガラパゴスの人たちに失礼です。声を大にして言いたい。ガラパゴスは、本当に特別な素晴らしい場所なんですよ、と。旅行業の方には特に、ガラパゴスに行って見ていただきたいと思います。

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(こんなに間近でアホウドリを撮影させていただいてよろしいのでしょうか)

また、ガラパゴス諸島を訪れた多くの人は、よく「海がすごい」といいます。ダイバーにとって、ガラパゴスの海は固有種やハンマーヘッドシャークなどに容易に会うことができとても魅力的なようです。私も、ダイビングはしませんが、シュノーケリングでウミガメや魚などいろいろと見させてもらいました。

結論:ガラパゴスはすごい

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(さようなら、ガラパゴス

最後に余談〜エクアドル移民のおばさまの話

サンタクルス号でクルーズをしている時に、若い時にエクアドルからアメリカに移民したおばさま、その息子、おばさまのいとこでコロンビアから同じくアメリカに移民した不動産屋のおばさま、の3人と仲良くなっていろいろと話をしました。面白かったのは、3人の「アメリカ」という国に対する態度が少し違ったことです。エクアドル出身のおばさまはエクアドルに今でももの凄く誇りを持っていて(経済的にはアメリカの恩恵に感謝しているものの)アメリカの良くないところを冷静にエクアドルと見比べようとするところがある、その息子はスペイン語が少し理解できるものの行動様式は100%アメリカン、コロンビア出身のおばさまは(アメリカで自らビジネスをして身を立てているためか)アメリカにもの凄く感謝しておりあまりコロンビアの話はしない、というところです。アメリカという国に移り住んだ人がどのような考えを持ちうるのか、そして二世とはどういうことなのか、彼女たちからダイレクトに学ぶことができました。

このエクアドルのおばさまと話して一番印象に残ったのは、スープの話。おばさま曰く、エクアドルの人は美味しいスープを作れるが、アメリカ人はスープを作れない」。要するに、アメリカ人は舌がバカでスープの機微は理解できないと言っているわけです。日本風に言えば、「日本人はだしの旨味を理解するが、アメリカ人は塩の辛さしか理解できない」という感じでしょうか。アメリカ人の友人もいるので私からコメントは控えさせていただきますが(笑)、エクアドルのスープはとても美味しく、アメリカのスープは基本的にチーズの山でまったく美味しくないということは申し添えさせていただきます。南米のスープは、どこで食べてもだいたい美味しいですよ。

次回は、いよいよシカゴに帰りまとめになります。

ガラパゴス(1)〜アイランドホッピングとクルーズ、ツアーの現地調達ガイド

ダントツの長期滞在、ガラパゴス

ガラパゴス諸島。今回の2ヶ月間の旅行の最終目的地であり、滞在日数がなんと11日もとってあります(笑)。他の場所は、基本的に必要最低限の日数で、駆け足にがっつり見て飛行機で移動を繰り返してきたわけですが、なぜかここだけやたらと日数を確保してあります。理由は自分にもよくわからないのですが(笑)、妻がずっと来たがっていた場所であり、自分がガラパゴス経験者に聞いて回った時も「1週間いても全く飽きない」と聞いていたので、それならということでこの日数設定にしました。

さて、一生に一度のガラパゴスを観光する際に最大のポイントになるのは、どのツアーをどこで購入するかだと思います。続けて、ツアーに関して私たちの経験をまとめておきます(私たちはダイビングはしないので、陸の話のみです)。

ガラパゴス諸島の観光方法:アイランドホッピグとクルーズ

ガラパゴスは、多くの島々によって構成されていますが島によって見られる動物などが異なるため、事前にどこに何がいるのかを調べた上で、見たい動物がいる場所に行く必要があります。そこで、ガラパゴスではアイランドホッピングと、クルーズのどちらかの形で観光を行うことになります。

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ガラパゴス諸島Wikipediaより)

アイランドホッピングは、ベースとなる島に宿泊して、その島からモーターボートを使い日帰りなどでさまざまな島を訪れる方法です。上記マップの、中央にあるSanta Cruz(サンタクルス島)はガラパゴスの経済的な中心で、この島のPuerto Ayoraという町に多くの旅行業者があります。アイランドホッピングの場合は、ガラパゴス諸島の中心に位置するサンタクルス島に宿泊し、ここからモーターボートを使って、西のIsabela(イザベラ島)、南のFloreana(フロレアーナ島)、Santa Fe(サンタフェ島)、東のSan Cristobal(サンクリストバル島)などを訪れます。自分で移動手段(モーターボート)だけ確保して行くもよし、ガイドもついた日帰りツアーに申し込むのもよしです。

クルーズは、3泊4日以上のさまざまなオプションから船を選び、クルーズ船で移動しながらさまざまな島を観光する方法です。クルーズ船にはツーリストクラス、ファーストクラス、ラグジャリークラスの3つのランクがあり、ランクによって船の設備の豪華さが異なります。また、船の大きさもクルーズによってまちまちで、小さなクルーズ船に乗ると船酔いのリスクが高いです。

アイランドホッピングの良い点としては以下が思い浮かびます。

  • 陸に宿泊するので陸にいる間は船酔いがない
  • コストが安い
  • 陸に滞在中にガラパゴスの町を楽しむことができる

逆にクルーズに負けている点は、

  • 日中を島間の移動に使うので多くの場所を訪れられない(日帰りツアーであれば、朝サンタクルスを出て、夕方までにサンタクルスに戻ってくる必要がある)
  • 時間の制約があるので行ける見所が限られる(町から日帰りで行けないような島、場所にもガラパゴスには多くの見所がある)
  • モーターボートの移動が思いの他しんどい

といった感じでしょうか。アイランドホッピングの利点として陸に滞在するから船酔いを避けられると言われることがありますが、半分本当で半分ウソだと思っていまして、時間は限られているものの、島間を移動する時のモーターボートの揺れはハンパではなく、これの船酔いリスクと体力の消耗っぷりは半端ではありません。私は船酔いはしない方ですが、それでもボートに乗って移動する片道1時間半ー2時間の間は、かなりの精神集中が必要でした。また、全体的にクルーズのガイドよりも陸のガイドの方がレベルが低い傾向があると感じました。

クルーズの良い点は、アイランドホッピングの裏返しですが、

  • 見所を効率よくまわれる(寝ている間に船は移動をしてくれるので、日中をおおむね見所に使うことができる)
  • 町からでは行けないポイントも訪れられる

が思い浮かびます。加えて、船のランクによりますが、それなりの大きさがあり船酔いしない船に乗れば(かなり個人差がありますが、私のイメージではファーストクラスで16人乗り以上)

  • しんどいモーターボートを経験せずに楽に移動できる

というメリットも加わるでしょう。

一方でクルーズのマイナス点は、

  • 値段がとにかく高い
  • 陸の町を楽しむ時間はツアーによっては多くない
  • 船酔いしたらひたすら地獄

です。クルーズは、船酔いしたらおしまいです。

ツアーの購入方法:事前購入、キトで購入、現地でラストミニットディールを狙う

ガラパゴスのツアー購入方法は3つあります。事前に日本(など)で購入、キトで購入、現地で購入です。当たり前ですが、前者の方が高く、後者の方が安いです。ガラパゴスから離れれば離れるほどマージンがのるので。私たちのお勧めは、ある程度ガラパゴスに滞在できるなら現地購入です。

キトの旅行代理店でツアーを探すなら

キト空港のツーリストインフォメーションでガラパゴスクルーズを探していることを伝えたところ、進められた旅行代理店が3つありました。そのうち、私が記憶しているのは以下の2つです。

Metropolitan Touring
地球の歩き方にも紹介されている、エクアドルの超大手旅行代理店。ガラパゴスのクルーズ船を何籍か自社で保有しています。私たちは結局この会社が保有しているサンタクルス号に乗船しましたが、サービスの質は極めて高く、とてもしっかりした会社だと思います。ただ、週末土日は会社が休みで、キト滞在中に訪れることはできませんでした。

Gulliver Expeditions
英語の上手なスタッフを多数配備したオフィスを新市街に持つ旅行会社。山の宣伝が多いので、山岳関係のツアーに強いのかもしれませんが、ガラパゴスもしっかり扱っています。ここのお姉さんのガラパゴス諸島の各島の見所や船のクラス、サイズと船酔いに関する説明は体系だっておりとてもわかりやすく、信頼のおけるものでした。難点は、ここで購入するとどうしても現地価格よりは高くなってしまうところ。私たちはここでイザベラ島のツアーを購入しました。

キトでイザベラ島のツアーを購入

キトのGulliver Expeditionsで、サンタクルス島を出発し、イザベラ島で二泊した後、サンタクルス島に戻るツアーを購入しました。ひとりあたり、280ドルです。現地に行った後わかったことですが、これは残念ながら非常に高いです。また、このようなアイランドホッピングのツアーはほぼ確実に毎日催行されていて、いっぱいでどこもツアーを見つけられなかったという可能性はとても低いように思います。このツアーで一緒だった中国人のおじさんは、ガラパゴスの旅行代理店でこのツアーを約150ドルで購入したと言っていました。ツアーの内容をコスト積み上げで考えると150ドルは安過ぎですが、200ドルぐらいが適正で、280ドルは高いです。キトの旅行代理店の素敵なお姉さんと、お店の内装に使われていると思うので文句は言えませんが。。

というわけで、アイランドホッピングは間違いなく現地で購入した方が良いです。

現地でサンタクルス号のラストミニットディールを購入

現地入りした後に、サンタクルス島、プエルトアヨラの桟橋から教会の横の道を少し北上したところにある、写真の旅行代理店で、サンタクルス号の乗船券を購入しました。

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(ここで買いました)

買ったツアーは、Metropolitan Touringが保有するラグジャリークラスのサンタクルス号の南まわりツアー4泊5日の旅。こちらの代理店の5日間(土曜出発)コースのクルーズ代金として、Main Deck Twin Standardで2,381ドルと記載されているものです。これを、直前プラスで特価1,300ドルで購入しました。おじさん曰く、「船主(Metropolitan)に連絡したところ、キトでは2,200ドルで売っているが、あなたたちはもうガラパゴスにいるので1,300ドルでいい」とのこと。もう少し安い値段でファーストクラスの船をはじめはイメージしていたのですが、私たちが行きたかった南の方の島をめぐる良い日程の船がファーストクラスでなく、粘った結果このオファーが最後におじさんの口から出て来て、こちらで決定することにしました。ひとり1,300ドルは絶対額としては高いですが、船の設備、食事、アクティビティ、ガイドの質を考えると安くてお得です。定価の2,200ドルだとちょっと高いかなと思いますが、それでもこのガラパゴス探索に特化したクルーズ船はサービスのクオリティが異常に高いので、その値付けでも仕方がないかなと思わせるぐらいでした。サンタクルス号、お勧めです。

結論:クルーズを経験してみたいあなた。ガラパゴス諸島に滞在日数が1週間以上確保でき、クルーズのランク/航路にこだわりが低いなら、クルーズは現地調達するのがお勧め。アイランドホッピングも、現地でOK

クルーズは3泊4日からあり、だいたいどの曜日でも何かしらは出発するようなので、ランクと航路にこだわりが低いなら繁忙期であっても必ずクルーズは見つけられると思います。しかし、ランク/航路にこだわりがあるなら、日程に余裕がないとうまく希望に沿うものを見つけるのは難しいかもしれません。イメージとしては、7日間以上滞在できるのであれば、希望に近いクルーズを見つけられる可能性はそれなりにあると思います。私たちのように10日もあれば、間違いなく見つけられるでしょう(実は、私たちの場合は、先にキトでアイランドホッピングの2泊3日を購入してしまったことが、後でクルーズを見つける際に大きな日程上の足かせになってしまいました。アイランドホッピングツアーはいくらでもあるので、とにかくフリーハンドでガラパゴスに行き、粘って良いクルーズを見つけるのが良いと思います)。

次回は、実際のガラパゴスの日々を簡単にまとめます。

キト〜空港の場所が変わっており、おおいに焦る

(8月9日、10日)

ブラジルのイグアスからペルーのリマへは、LAN航空が何と直行便を飛ばしており、まずはリマに戻ります。約1ヶ月前に初めて訪れた時は、「これから南米だ、気を引き締めなければ」と思って降り立った空港ですが、これでこの空港を利用するのは5回目、夜の到着にも関わらず「ああ、リマに戻って来たなあ、、」と妙な安心と感慨を抱くのは不思議なものです。はじめてリマを訪れた時と同じ、Hostal Victor Limaに泊まります。

空港からキトの新市街を目指す、、が?

一泊し、次の日の飛行機でエクアドルのキトへ。キトには旧市街と新市街があり、旧市街は世界ではじめに世界遺産に登録された由緒ある街です。旧市街を少し見てみたいなという気持ちもあったのですが、何よりキトでやらなければならないことはガラパゴスのツアーを探すことで旅行代理店は新市街に多いようだったこと、旧市街は治安がよくなく宿泊に適さないらしいこと、飛行機の到着が午後で当日中にツアーを探そうとすると時間があまりないこと、から、旧市街の訪問はあきらめ、新市街に宿をとってツアー探しに専念することにしました。

さて、空港から宿までタクシーに乗ります。歩き方によると、空港からキト新市街はほど近く、タクシー料金も数ドルということ。ここでちょっと油断して金額を確かめずにタクシーに乗ったところ、どうも様子がおかしい。なんだか、山の中を走りいっこうに新市街に着く気配がありません。料金はいくらかと聞いたところ、27ドルというではありませんか!おいおい、いったいこのタクシーは私たちをどこに連れて行くのだ!?。。でも、変なところに連れて行かれそうな様子は全くありません。道路は「QUITO」の標識を目指して進んで行くし、ずっと幹線道路で交通量も多く誘拐されそうな様子でもありません。結局、無事にホテルまで連れて行ってもらえたのですが、後で調べたところ、キトではつい最近新しい空港ができ、これはキトの市街から車で1時間程度離れた場所にあったのでした。私たちが到着したのは、この新しい空港だったのです。私たちが使っていた歩き方は約2年前のもので、これにはまだこの空港は載っていなかったのでした。何と、紛らわしい、、。なお、後でガラパゴスで出会ったキト在住の日本人の方によると、この新空港は完工が遅れ続けており、いったいいつ完成するかキトの友人と賭けをしたところ、全員が「完成しない」に賭けたので賭けが成立しなかったとのこと(笑)。でも、本当に完成してしまって、前に比べると空港がずいぶん遠くなり、大変だとおっしゃっていました。

キトの宿

キトの新市街のお宿はHostal Vista Amazonasです。一泊ツインで43ドル。清潔で設備も整った良いホテルです。Wifiも部屋で通じます。翌日、かなり早朝に出発したので朝食を食べられず残念。

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(ホテルの外観)

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(トリプルに格上げしてくれました)

新市街でガラパゴスのツアーを探すが、土曜日で空振りが多く苦労する

宿に荷物を置き、早速ガラパゴスのツアーを探しにいきます。しかし、この日は土曜日でとにかくツアー会社が閉まっている!ツアー探しにはかなり苦労し、結局キトではガラパゴスに10日滞在予定のうち3日分しか予定を決められませんでした。しかし、後から振り返るとむしろ何もキトでツアーを購入せずにガラパゴスに行った方が良かったです。このあたりの話は、ガラパゴス編にまとめて書きたいと思います。

キトで食べたイタリアンが美味しい

夕食は、キト新市街のメイン広場に面したCinquecentoでイタリアンをいただきます。エクアドルは物価が安く、探せば3ドル前後でお腹いっぱい食べられるところ、こちらでふたりで40ドルぐらいで夕食をとりました。ごめんなさい、そろそろ南米の食事に飽きてきてしまったのです。料理は特に問題なく美味しかったです。

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(この広場は、夜までとても活気がありますが、何本か離れると人気がないので気をつけましょう)

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(トマトスープに癒される私たちでした)

明日は、旅の最終目的地、ガラパゴス諸島に行きます。ガラパゴスは、気合を入れて書きます。

イグアスの滝〜滝のアクティビティが激しいアルゼンチン側、とても寒かったブラジル側

(8月7日)

ブラジルのフォス・ド・イグアスへ

カンポグランジからサンパウロを経由し、イグアスの空港へ飛びます。イグアスに到着した時は、すでに深夜2時。この時間についても空港前でタクシーを呼んでもらえるので、タクシーで宿泊先へ移動します。

イグアスの宿

イグアスでは、ブラジルの街の北側にあるPousada Sonho Meuに宿泊しました。ツインで一泊約70ドル。シャワーよし、Wifiよし、寝心地よし、朝食よしと、便利な宿でした。スタッフもとても親切で、深夜2時30分に宿に到着したにも関わらず、英語のできる宿のスタッフが迎えてくれ、翌朝出発するアルゼンチン側イグアスの滝ツアーを予約することができました。イグアスの滝や空港に行くバス停からとても近いのも良い点なのですが、やや町外れにあるので、夜暗くなってから市街に夕食を食べに行こうとすると夜道が暗くて若干怖いのだけが難点です。基本的に人通りがあるので、問題はないと思いますが少し注意が必要です。

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(客室の様子。これが、ブラジル最後の宿です)

(8月8日)

ツアーでアルゼンチン側のイグアスの滝

イグアスの滝にはアルゼンチン側とブラジル側があります。もとの予定では、8日は(前夜の到着が遅かったこともあり)ゆっくり起きてブラジル側を観光し、9日は朝からアルゼンチン側を観光して夕方の飛行機でペルーに飛ぶことを想定していました。結果としては、たまたま申し込めたので、予定とは逆に8日をアルゼンチン側、9日をブラジル側にしたのですが、これが大正解。アルゼンチン側のイグアスの滝にブラジルを拠点にして行こうとすると、移動に時間がかかり、アルゼンチン側のイグアスの滝は見所も多いなので、一日がかりになり、夕方の飛行機に乗るのは無理です。一方で、ブラジル側のイグアスの滝は半日あれば余裕で見て回れるので、朝から滝に行って夕方飛行機に乗ろうとしても時間が余るぐらい。しかも、ブラジル側のイグアスの滝は飛行場にも近いので、公園を訪れた後直接飛行場に移動して飛び立つ方も多いようでした。ブラジル側を拠点にする場合、アルゼンチン側の観光には終日とり、ブラジル側は手短かにする。イグアスのポイントはこれだけです。

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(私たちが申し込んだアルゼンチン側へのツアーはこれ。実際は140レアルで、70ドルぐらいです。アルゼンチンでのイグアス公園への入場料込みで、英語のできるガイドが公園内の見所をくまなく案内してくれたので、効率もよく良かったと思います)

アルゼンチン側のイグアスの滝ツアー

写真を抜粋して紹介します。この日はよく晴れていて暑かったです。

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(移動途中で、三国を隔てる川で写真撮影。右奥がブラジル、左奥がパラグアイ、私たちが立っている手前がアルゼンチン)

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(公園案内図。広い公園で、見所も多くあり意外に時間が必要です)

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(一番人気の悪魔ののどぶえの上より)

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(とにかくすごい迫力)

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(別のアングルから悪魔ののどぶえを撮影。虹も出ています)

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(イグアス名物、滝に船で突撃するアトラクション。別料金。2カ所の滝に突撃します。とにかくびしょ濡れになって大変なことになるので、水着を着ていった方が無難です。迫力がすごいので、イグアスを訪れた際は、是非お試し下さい)

夜は街で中華料理を堪能

夜は、中華料理を食べました。外食続きでそれほど困らずにやってきた旅行ですが、南米の油っぽい料理にはやや飽きてきたのも事実。久しぶりの焼きビーフンがうまかったです。

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(夜のイグアスの街。わりと安全な街だと思いますが、暗いところは要注意)

(8月9日)

ブラジル側のイグアスの滝は、シンプル

この日は前日とは様変わりして雨。それも結構強い雨で、一日もの凄く寒かったです。前日、暖かいうちにアルゼンチン側で滝に突入しておいて良かったです。この雨の中滝に突入したら、寒くて死んでいたこと間違いなしです。

では、また写真の抜粋です。

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(バスで公園に向かいます。バス乗り場に行くと、どのバスに乗ったら良いか切符売りのおじさんに親切に教えてもらえます)

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(この日は雨だったので、みなポンチョを着ています。ツアー客はブラジル製の立派な(?)ポンチョを着ていますが、私たちはペルーのマチュピチュで購入したかなりヘボイポンチョを着用します)

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(ブラジル側から悪魔ののどぶえを見ると、遠いです)

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(ブラジル側一番の見所は、展望橋で滝に歩いてもの凄く近づける場所です。これがそのポイントなのですが、雨と滝の水で何が何だか分かりません。写真中央の空間に、滝があります。この後、寒すぎて、宿に戻るまでこごえていました)

というような感じで、イグアスの滝の観光は終了です。ほとんど文字で書き起こすことがなく、「ああ、滝が凄かった!」という一言で終えられます。シカゴにいる間に、ナイアガラの滝には行ってみたいと思っているのですが、機会があるかどうか。

というわけで、イグアスはあっさり終了。ブラジルは、「発展中!」という空気が感じられる大国で、大都市の空港はどこもキャパシティ不足でしたがワールドカップとオリンピックに向けて拡張工事がガンガン進んでいる感じでした。聞いた話では最近は景気が減速しているそうですが、なんとか乗り切って成長軌道にもう一度乗ってもらいたいところ。また、ブラジルの人は踊り好きで陽気というのは本当で、西側、山側のペルー、ボリビア、チリとは明らかに人の雰囲気が違います(ボリビアとブラジルは国境を接していますが、所得水準も人の雰囲気も全然違います)。みんな、明るいんですね!明るいというのは、それだけですごく良いことなんだなと思いました。

陽気なブラジルを後にし、旅の最後の目的地エクアドルを目指します。

パンタナール、ボニート、カンポグランジ、大湿原の豊かな旅

(8月2日〜8月7日)

パンタナール、ボニート、カンポグランジって何?

リオから飛行機で飛ぶこと2時間ほど、私たちはパンタナール観光の拠点となるカンポグランジという街にやってきました。

ここで、そもそもパンタナール、ボニート、カンポグランジが何かについて説明します。パンタナールは、世界遺産にも登録されているブラジルの大湿原地帯です。ここには巨大な牧場が多くあり、その牧場に泊まって野生動物を見る事ができます。ボニートは、パンタナールの近くにあり、同じく牧場が多いのですが、非常に水の澄んだ川が多く有ることで知られた観光地でもあります。そして、これらへの観光の拠点となるのがカンポグランジです。基本的に、パンタナールの畜産業を支えることで発展してきた街で、ブラジルで最も車の所有率が高いという豊かな街でもあります。日系人が多く、沖縄から移民をしてきた人が多いため沖縄ソバを食べることができます。

パンタナールとボニートを観光する方法

続いて、旅行のスケジュールを簡単に説明してしまいます。8月2日にカンポグランジに到着、8月3日に混載バスでボニートに移動し、まず天然水族館(Aquario Natural)で清流を魚とともに泳ぎます。ボニートに泊まり、8月4日朝はボニートのラーゴ・アズウ鍾乳洞(Gruta do Lago Azul)に行きます。その後チャーター車で南パンタナールに移動、サンフランシスコ農場(Fazenda San Francisco)に行きます。サンフランシスコは牛を万単位で飼っている巨大な牧場で、ここに8月7日まで3泊4日滞在し、サファリなど様々なアクティビティを楽しみます。7日の夕方にカンポグランジに戻り、飛行機で次の目的地イグアスへ移動する行程です。

この8月2日から8月7日まで5泊6日の行程を、今回は地球の歩き方のカンポグランジのページに掲載されているカンポグランジ在住の日本人の方に連絡をとり、すべてアレンジしていただきました。しかし、対価としてふたりで30万円以上(!)払っておりまして、正直なところ、今でもお金をベラボウに使いすぎたと非常に反省&後悔しております。こんなに値段が高くなってしまった第一の理由は、日程にあります。カンポグランジ←→ボニート、カンポグランジ←→南パンタナールは、探せば交通機関があるようです。しかし、5泊6日という限られた日程でボニートもパンタナールも両方見たいと思うと、どうしても事前に手配をしておく必要と、ボニートからパンタナールに直接行く手段を確保する必要がありました。すると、事前にツアーを頼むという選択肢しか残りませんでした。もしもこの地域にもう2日確保することができたら、それぞれの施設の予約だけあらかじめとっておいて交通手段は現地調達し、カンポグランジ→ボニート→カンポグランジ→南パンタナールと移動することで、もっと値段を安くあげることができたと思います。第2に、日本人の方にツアーの手配をお願いしてしまったこと。その方はアレンジをしてくださったのみで、実際のツアーはImpacto Turismoが催行してくれました。ホームページを見ると英語が見当たりませんが、一人ぐらい英語が出来る人がいるのではないかと思うのでとりあえずメールで英語で問い合わせてみる価値は大です。第3に、(何となく)ここは本当にポルトガル語しか通じないのではないかと思い込んでいたことです。実際に行ってみると、街では英語はほぼ通じませんが、観光の要所要所には英語が出来る人がいます。別に、これまで南米で訪れた他の観光地と同じです。日系人のガイドの方(彼はとても良い人で、彼と会えたことはとても良かったのですが)が旅行中ずっと付いてきてくださったのですが、ちょっとコスト的にはやりすぎだったと思っています。

というわけで、パンタナールとボニートはブラジルの観光地の中でも異常に価格設定が高いことで有名なのですが、(1)少し日程に余裕を持って(2)必要な事前手配は現地の大手代理店に直接英語で依頼し(3)交通手段はなるべく現地で調達し(4)フル日程のガイドはつけない、という原則で行けば、多少マシなコストにおさえられるはずです。今後行かれる方は、参考にして下さい。ただし、どの観光地もバケーションシーズンはそれなりに混んでいるので、すべて現地調達ではなく、サンフランシスコ農場や天然水族館などのアトラクションは事前にツアー会社で申し込んでおいた方が無難そうです。

というわけで、以後は駆け足に日程を書き上げていきます。

(8月2日)

ツアー中は、素敵な日系人のガイドさんと一緒

このツアー中はずっとガイドの方が付いてくださったのですが、今回は日系人で日本にも滞在経験がありとても日本語堪能のEさんが来て下さいました。Eさんはカンポグランジやブラジルについても知識堪能で、自分が作った格闘技を広める活動もしており、なんともすごい方です。Eさんには、カンポグランジやパンタナールのことについて、かなりいろいろと質問をさせてもらいました。

質問させてもらった内容の中で特に記憶に残っているのは、以下のような内容でしょうか。

Q. ブラジルでは先日まで激しいデモが起きていましたが、理由は何ですか?
A. ブラジルは最近ずっと景気が良くて発展してきたけれど、政府の人がもうけてインチキをするのが多すぎた。例えば、人々が医療を受けられる病院の数があまりにも少ないとかね。だから、国民がものすごく怒ってデモをしたんです。私は、デモはとてもよかったと思う。デモの後、政治家も何とかしないといけないと考えるようになったからね。

Q. カンポグランジの主要な産業は何ですか?
A. この町には、製造業といった産業はあまりなく、基本的にパンタナールの牧場を支えている町です。建築とか、自動車(販売)とか、お店とか。牧場のお金がこの町にはすごくよくまわっていると思う。あと、ボリビアと国境が近いので、軍隊もあります。この町は、ブラジルで1番自動車の普及率が高い町なんですよ。すごく安全で、夜歩き回っても大丈夫。あと、ブラジルの中でもすごく離婚率が高い町でもあるんだって(笑)。お金があると、離婚が増えるのかな。

Q. 実家は沖縄ソバを出しているそうですが、味は日本と違うんですか?
A. はじめは日本と同じような味で出したけど、お客さんが入らなくて、こっちの人にあわせて味を濃くしたらすごくお客さんが入るようになりました。

Q. リオデジャネイロサンパウロって、やっぱり危ないの?
A. 危ない危ない、ブラジルの人はみんなリオデジャネイロサンパウロは危ないって知ってるよ。カンポグランジとは全然違うね。(でも、Eさんは格闘家なので何があっても大丈夫そうですけれど)

Q. 牧場に行く道の脇にときおりある掘建て小屋は何?
A. 「自分はここに住んでいるんだから、土地をくれ!」と主張する人の小屋。政府が、時々広大な牧場を分割して配ることがあり、それを目当てとするもの。でも、実際は街に住んでいる人が掘建て小屋を持っていて、政府が住んでいるか調査に来た時だけそこにいることが多い。個人的には、土地を配るのはおかしいと思う。何で土地を配るのか?政治家の人気取り。また、ブラジルでは原住民をとても大事にしていて、パンタナールにも原住民の保護区がある。保護区の中では、よそ者がノコノコと入っていって原住民の決まりにしたがって殺されても、原住民は犯罪に問われない。ある保護区はダイヤモンド(だったか?)がとれて、でも原住民はナマケモノで働かないから、外の人と契約をして外の人が掘り出していたりする。それで、原住民は凄く立派な家に住んでいたりする。原住民を保護するのは良いと思うけど、働かないのはおかしいですよね。僕はよくないと思う。

カンポグランジで沖縄ソバを食べる

カンポグランジの夜。ホテルの近くにある日本料理屋で沖縄ソバを食べます。ここの沖縄ソバは、、味が相当濃かったです。最近、日本では「世界で日本食がブーム!」なんて言いますね。それは事実で、もっと日本食を日本人は輸出するべきだと思います。ただ、日本人が好きな味を輸出するのが日本食の輸出なのか、日本食をベースにした現地の人の受け入れられる味を輸出するのが日本食の輸出なのか、これは悩ましいところです。ここまで味が濃くなると、もはや沖縄ソバとは言えない気もしつつ、でも麺は沖縄ソバなわけで、これも日本食が世界で受け入れられている一例だと思います。

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(お店の名前は、KEIKO。KEIKOさんが始めたのでしょうか)

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(スープが真っ黒の沖縄ソバ。探せば、日本らしい味のソバもあるらしいです)

(8月3日)

ボニートの天然水族館で体を冷やしすぎる

天然水族館は、恐ろしく透明な川を40分程度かけてゆら〜と泳いで楽しむというアクティビティです。透明度を保つために、日焼け止めなどを塗るのも禁止という厳しさ。ダイビングスーツ?を着るので、日焼けはいずれにせよしませんが。これは、写真を見ていただくのが早いですね。

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水草がしげる水中)

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(大きな川魚がうようよ泳いでおります)

海の魚を水中で見る機会は、世界中どこでもあると思うのですが、川の魚を透明な水中で見る機会はそれほどない気がするので、結構楽しいです。ただ、私たちが川に入ったのは夕方でしかも水温が低く、40分ー50分ぐらい泳いだ後、内蔵まで体が冷えすぎて死ぬかと思いました。体の冷え過ぎにより、私はその日の夜はガタガタ震えながらベッドにもぐるしかできず、夕食も摂れなかったぐらいです。ボニートには他にプラッタ川という同じように1時間30分泳ぐアクティビティもあるそうなのですが、1時間30分泳いだら私は多分死んでいたんじゃないか(少なくとも、内蔵がどこか壊死してしまったのではないか)と思うので、冬にボニートに行く方はご自分の体力とよく相談されてアクティビティを決めた方が良いと思います。

(8月4日)

ボニートのラーゴ・アズウ鍾乳洞は、面白いところだが私のツボではなかった

こちらは、鍾乳洞に青い泉があるという洞窟スポットです。私は、洞窟や青い泉に萌えない方なので、ここはツボではありません。妻は青い水が好きなので、楽しんだようです。

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(確かに青くて、綺麗ではあります。行ったことはありませんが、イタリア、カプリ島の青の洞窟にも私は興味がありません)

(8月4日〜7日)

サンフランシスコ農場でアクティビティ三昧

そして、サンフランシスコ農場に3泊4日です。こちらは、宿泊費に3食とアクティビティがすべて込みになっていて、農場に滞在しながら、ナイトサファリ、昼間のサファリ、ピラニア釣りなどいろいろなアクティビティで自然と動物を楽しみます。写真の抜粋はこちら。

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(食事はビュッフェ形式で、毎回牧場の牛肉が食べられます)

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(宿泊施設のすぐ外を歩いていたエミュ。以下の写真は、すべて野生の動物/鳥です)

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(非常に美しいアララ。夕方にエサを撒くとどこからともなくやってきます。美しいトゥカーナも何回か見ましたが、こちらは独立心が強くエサを撒いてもやってきません。トゥカーナを近くで見たかった!)

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(立派なアララ。カッコいい!)

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(日本でも大人気のカピバラ。実物は、、、世界一大きなネズミです)

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(パンタナールシカ)

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(名前を忘れた白い鳥とワニ。ワニはやたらたくさんいます)

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(ジャガーの足跡。私たちは見られませんでしたが、何匹かジャガーが住んでいるそうです)

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(パンタナールのカウボーイの手引きを受けて、牧場で乗馬)

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(牧場の牛を見下ろしながら歩くと、偉くなった気分になります)

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(パンタナールのワシ、ベロ。カッコいい)

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(アルマジロ。初めて見ました)

サンフランシスコ農場のまとめ

サンフランシスコ農場では、様々な自然の動物を見ることができます。特に、ワニは本当にたくさんいるので、当たり前になってきてワニを見ても写真をとらなくなります。

一方で、アマゾンのように大自然の中にいるという感じはありません。パンタナールでは、土地の30%は森を残さなければいけないとブラジルの法律で決まっているそうですが、裏を返せば土地の70%は牧場です。どこまで行っても牧場なので、アマゾンのように「ここに取り残されたら死ぬ、、」という感覚はありません。あと、パンタナール観光はコストが高いです。

結論としては、パンタナールにはパンタナールの良さがあるけれども、値段がとても高い地域でもあるので、大自然を感じるならアマゾン、野生の動物をたくさん見たいならアフリカのサファリ(私はまだ行ったことはないですが)、の方が、費用対効果の面で優れているかもしれません。楽しかったですけどね。日本の方も比較的訪れるようで、現地で日本からのツアー客と、何組かの子供を連れた家族連れにあいました。サンパウロなどブラジルに駐在する日本人にとって、サンフランシスコ農場は子供をつれて夏休み、、ではなくて冬休みに来る格好の旅行先のようです。

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(お別れのカンポグランジ空港)

帰り際に、Eさんに冗談で「将来パンタナールに牧場を買ったらどうですか?」と言われました。値段を聞いたら、1億円ぐらいから買えるということ。オーナーになっても日本からここには10年に1回も来られないかもしれませんが、ブラジルのパンタナールに牧場を持っている、というのは、悪い響きではありません。1億円なら、もしかしたら何とかなるかも!?(旅行記を書いてないで、働かないとね!)というわけで、将来の夢のひとつにパンタナールに牧場を持つという(よくわからない)夢を加えて、カンポグランジを後にしました。さようなら、お元気で、Eさん!

次は、ブラジル最後の訪問地、イグアスの滝です。イグアスの後は、エクアドルのキトを経てガラパゴスに滞在して旅も終わり。いよいよ、2ヶ月の旅行も終わりが近づいてきました。