ガラパゴス(2)〜動物と触れ合う楽しいガラパゴスの日々

ガラパゴス諸島での日々を、時系列で簡単にまとめていきます。

(8月11日)

サンタクルス島へ

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(キトの空港で、ガラパゴスへのツーリストカードを購入します)

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(飛行機の中で配られる軽食のパッケージが、いよいよガラパゴスという気持ちを高ぶらせます)

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(空港について初めに思ったことは、「本当にこの赤茶けた島が動物いっぱいなの???」)

サンタクルス島の宿その1

空港からサンタクルス島の中心市街、プエルトアヨラまで、バス→船→タクシーと乗り継いで移動します(最後のタクシーは、バス利用の予定が空港から出るのが遅れてバスはすでにおらず、タクシーを捕まえるはめに)。

サンタクルスで初日に利用した宿は、Galapagos Suites。ダブルで一泊100ドル以上しましたが、新しく綺麗なとても良い宿でした。一番良かったのは、宿を切り盛りするお姉さんとそのお母さんがとても気持ちの良い人だったこと。お姉さんは、アメリカへの留学経験もあり英語堪能、ガラパゴスの自然への愛が深くナチュラリストガイドの資格も持っています。ホームページの設立の経緯を読むと、ガラパゴスへの想いが伝わってきます。アイランドホッピングをする場合は、このお姉さんに聞けば親身になってガラパゴス観光についてアドバイスをしてもらえるでしょう。

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(素敵な客室)

ダーウィン研究所を散歩

この日は日曜日で旅行代理店が開いていなかったので、とりあえず近くにある見所のダーウィン研究所を散歩します。

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ガラパゴスの有名なゾウガメ。一番人気のロンサムジョージは最近亡くなってしまいました)

夕食はIl Giardinoで

夜はGalapagos Suitesのお姉さんおすすめのIl Giardinoでイタリアンを食べます。これは、ものすごく美味しかったです。ガラパゴスの観光客向け料理店は、値段はどこもたいして変わらないのに味の差が結構あります。その中でもここは美味しいお店でお勧めです。

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(ここのパスタや魚料理はおいしい)

(8月12日)

魚市場

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(朝、町を歩くと魚市場を通ります。動物と人間が自然に同居しすぎです。なお、この鳥はものすごく大きいです)

現地の旅行代理店でクルーズとアイランドホッピングツアーを購入する

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(桟橋にほど近いこちらの代理店でクルーズとアイランドホッピングツアーを購入します。現金払いしかできないので要注意。お金が必要な場合は、この町の銀行でお金を引き落とすことができます)

サンタクルスの桟橋から、イザベラ島へ

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(サンタクルスの桟橋から海を撮影。モーターボートで移動すること2時間、イザベラ島に到着します。移動はキトで購入した2泊3日ツアーに含まれていますが、バラで購入したら片道30ドル。揺れまくって、船酔いしない私でもややしんどい2時間でした)

フラミンゴのよくいる湖に行くも、フラミンゴがいない

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(イザベラ島では、まずフラミンゴがよくいる湖に連れて行かれましたが、一匹もおらず不発。別の湖で1匹だけ見つけます。何でも、足の骨が折れてしまい移動できないフラミンゴなのだそうです。イザベラ島のガイドは、「うーん、自然が相手だからフラミンゴがいなくても仕方ないよね」という感じであっさりしており、せっかくやって来た観光客に何とか埋め合わせしようという意識が感じられません。要するに、プロ意識が感じられないガイドです)

(8月13日)

シエラネグラ火山

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(世界で二番目に大きなカルデラのあるシエラネグラ火山。火山を歩くのは楽しいが、あまり動物は見られないので要注意)

La Tintoreras

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(午後はイザベラ島の港の向かいにある小島へ。Come on、ペンギン)

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(大量のイグアナが、岩で体を温めています)

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(サメがたくさんいるのを陸上から見ることができます。好奇心旺盛なアシカが一匹、休んでいるサメにちょっかいを出していました)

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(防水カメラを水につっこんだら、アシカが好奇心を持って猛然とこちらに突進してきます。危ない、触ったらいけません。人間のにおいがつくと、そのアシカは仲間はずれにされてしまうのだそうです)

(8月14日)

早朝に船でサンタクルス島に戻り、サンタクルス島の宿その2

今回のサンタクルス島の宿は、Hostal Elizabeth。一泊ダブルで40ドル。前回のガラパゴススイーツからはずいぶんランクが下がりますが、気にしません。Wifiが入り、ホットシャワーも出て、桟橋にも近く、お値打ちの良いホステルです。切り盛りしているおじさんが親切でいい感じ。

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(シャワートイレ付の、シンプルだが用は足りるお部屋。海が見えるのがナイス)

午後はサンタクルス島のまわりの小島をめぐるベイツアー

値段はお一人様40ドル。結構たくさん見所があり、良いお値段です。

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(Blue-footed Booby(通称アオアシ)のオス、メスと、グンカン)

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(綺麗なラグーン。魚もいます)

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(イグアナの群れ)

(8月15日)

フロレアーナ島へ日帰りツアー

往復の移動込みで75ドル。往復の高速モーターボートだけで3時間30分かかるので、こんなものかと思います。昼食込み。フロレアーナ島では、広大な敷地で飼育されるゾウガメを見たり、綺麗なビーチで泳いだりできます。あと、ここまでサンタクルスもイザベラも雲が暑くてどちらかと言うと涼しかった(泳ぐには寒かった)のですが、フロレアーナ島はこの日快晴で比較的暖かく、海に入るには良かったです。

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(たくさんゾウガメがのっしのっししています)

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(かつて、海賊が住んだという島の洞窟からの風景)

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(海辺で母親の乳を飲む子供。かわゆし)

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(海でアシカと戯れる)

(8月16日)

東のサンクリストバル島へ移動

サンクリストバル島は、とにかくアシカが町に大量にいます。その他、カメも港のすぐ近くで見ることができるなど、良い町です。ここまで、毎日モーターボートの移動があって疲れたので、この日は町や周辺のトレッキングルートを歩くなどし、ゆったりと過ごしました。

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(とにかくアシカが大量にいるサンクリストバル島)

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(アシカの赤ちゃん)

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(ウミガメも陸から見られる)

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(夜になると、アシカが町中のベンチで寝ている)

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(その様子は、まさにマグロ。酔っぱらいにしか見えない)

サンクリストバルの宿

サンクリストバルでは、Casa Mabellに宿泊。一泊ツインで30ドル、トイレシャワーは共同。ガラパゴス在住の素敵なお宅の二階を旅人に開放しましたという趣の宿で、清潔で設備が整っておりとても快適です。宿主のおばさんは、息子がアメリカの大学の博士課程に留学しているのをとても自慢にしており、おばさんはシカゴにも来たことがあるとのこと。片言の英語とスペイン語で怪しい会話を楽しみました。

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(2ヶ月の旅行で最初で最後の自炊。とは言っても、パスタを買ってきて持参のたらこソースに絡めただけ。でも、日本の味で美味しいです。私たちがこの炭水化物の塊を食べている横で、イギリス人の夫婦バックパッカーが、野菜だけのヘルシー夕食を自炊して食べておりました)

(8月17日)

ついに、最終兵器サンタクルス号現る

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(翌朝、ついにサンタクルス号に乗船します。大多数の乗船客は空港でサンタクルス号のメンバーにピックアップしてもらい桟橋から船に乗るので、すでにイザベラ島におり直接サンタクルス号に乗る私たちはちゃんと乗船できるか不安です。私が「あ、この人サンタクルス号の人かも!」と思って話しかけたら、「私は、National GeographicのEndeavour号の者です」と言われて撃沈したりもするも、最終的には無事スタッフを見つけて乗船することができました)

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(船室。私たちは一番安いランクで部屋は狭かったですが、清潔で設備は整っており、1日3回掃除をしてくれるなどサービスも素晴らしかったです)

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(船の食堂。とても立派で快適です。前日まで泊まっていた一泊30ドルや40ドルのホステルとは、あまりにもランクが違って少し驚きです。右奥にいる女性は、私たちのチームのガイドをしてくれたマリカルメン

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(ランチビュッフェ。サンタクルス号の食事は、すべてとても美味しかったです。旅の締めくくりにふさわしい贅沢でした。これまで移動で使っていたスピードボートはあまりにも揺れが激しく船酔いとの勝負でしたが、サンタクルス号では移動しながらでも優雅に食事を楽しめます。この差はかなり大きいです。本当に、大きいです。声を大にしていいたい。サンタクルス号はスピードボートの一万倍快適だと。

船では、ガラパゴスの自然保護ルールについて丁寧なブリーフィングもありました。私たちは、すでに5日も滞在してパンフレットも読み込んだので、よく理解しているないようですが、サンタクルス号ではすべてが丁寧に安全に進んで行きます。

まずはアカアシをゲット!

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(はじめの上陸地点は、サンクリストバル島の東。このゴツゴツの道を歩いて行きます)

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(目的は、Red-footed Booby(通称アカアシ)。レア度の高い、赤い足のブービーです)

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(白いのは子供!なお、ガイドのマリカルメンは素晴らしかったです。英語のレベルは抜群、生き物や生物学に関する知識も豊富で、とにかくガラパゴスのすべてを理解したガイドです。これまで5日間の陸のガイドには彼女レベルのガイドは一人もいませんでした。サンタクルス号のスタッフによると、サンタクルス号のガイドの中でも彼女は話がうまいのだそうです)

(8月18日)

まず、朝はサンタフェ島

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(優雅なアオアシ)

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(この島には、固有種の陸イグアナがいます。なんというか、すごい迫力)

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(陸イグアナに食べられないよう、柔らかい葉が上にあるサボテン)

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(こんなにアシカがいても、もはや何とも思いません)

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(続いて、シュノーケリング

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(アシカとも泳げます)

昼食後は、サウスプラザ島

泳いで、食べて、昼寝している間に次の場所に連れて行ってくれる、クルーズ船最高。モーターボートは、、(以下略)。

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(こちらには、先ほどとは違う固有種の陸イグアナがいます)

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ガラパゴスの夕日)

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(ご参考までに、サンタクルス号南側ルートの行程はこんな感じです)

(8月19日)

サンタクルス島で終日過ごす

この日はサンタクルス島に上陸します。私たちはもう何日も滞在した町ですが、他の乗船客は初めてです。ダーウィン研究所をマリカルメンに案内してもらった後、町を少し散策、その後島中央の山岳地帯でサイクリングをしてゾウガメを飼っているレストランで昼食を食べます。午後は島の東にあるビーチでカヤックをしました。なかなか楽しかったです。

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(東のビーチで見られたフラミンゴ。ナイス)

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(初カヤック。欧米人は、こういうアクティビティを旅行先でするのが好きです。私も、多少その楽しみがわかるようになってきました)

(8月20日)

エスパニョーラ島(プンタスアレス

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(わけがわからないぐらいに固有種のイグアナがいます)

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(そして、大迫力のアホウドリ

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(吹き出す海水!)

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(飛ぶガラパゴスワシ!)

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(トレッキングルートにちょこんといるアオアシ。まったく逃げません)

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(トレッキングルートで、子育てしてます。すごい)

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(クリスマスイグアナ。島によりイグアナが異なるのは、食べるものが異なるからだといいます。また、ガラパゴスにこれだけは虫類が多いのは、ガラパゴスが陸から遠く離れているため、陸からこの島まで流れてくる流木にほ乳類が乗っていても、真水が何日も得られず必ず死に絶えてしまうためで、は虫類しか流木で本土から辿り着けなかったからだそうです)

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(ランチビュッフェの豚の丸焼き)

エスパニョーラ島(ガードナーベイ)

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(午後は、まずシュノーケリング。アシカもいるし)

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(カメもいる)

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(世界でも有数の美しいビーチです)

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(ここで、アシカともお別れです。さようならガラパゴス

この日の夜は、別れを惜しんで男前の船長がギターで歌を歌ってくれたり、カラオケ大会があったりしました。

(8月21日)

10日前に降り立った、バルトラ島の空港まで船が送ってくれます。

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(ここから陸にあがったら、サンタクルス号ともお別れです)

ガラパゴスの魅力は何か

私は、ガラパゴス諸島は本当に凄いと思いました。なぜなら、ガラパゴス諸島では自然がしっかりと守られていて、それを間近で楽しむことができ、そしてそれを支える仕組みがしっかりできているからです。

まず、自然がしっかりと守られています。ガラパゴス諸島では陸地の98%(人が住んでいない地域や農業も営まれていない地域)は自然保護区に指定されており、この地域を観光客が訪問するには、ガラパゴス諸島の「ナチュラリストガイド」の同行が必要です(場所によってはナチュラリストガイドなしの観光客を自然保護区で見かけることもあったので、この仕組みが100%ワークしているとは思いませんが、基本的には機能していると思います)。また、ナチュラリストガイドが一度に引率できる観光客の数は決まっています(たしか、15人)。ガラパゴス諸島は住人の環境に対する意識も概して高く、これらの仕組みと意識でガラパゴスの自然を守っています。自然を守るとは、特に動物に触ってはいけないということです。ガラパゴスの町にはアシカが多くいますが、町のヒトも観光客もアシカに触ることはありません(売り物から遠ざけるために追い立てることはあります(笑))。

このように動物に触ってはいけないというルールを徹底した結果、ガラパゴスの動物たちにとって人間は怖いものではなくなります。人間は動物に危害を加えないからです。そうすると、動物たちは人間が近くにいても逃げなくなります。これが本当にすごいところで、アシカやカメ、さらには様々な貴重な鳥などが、人が近寄っても逃げません。このまま接近したら捕まえられるというぐらい逃げません。でも触ってはいけないので、触ってみたい誘惑をこらえて至近距離2m(これがガラパゴスでの動物への接近ルール)で動物を観察します。これが楽しい。この旅行で訪れたパンタナールでもアマゾンでもこんなことはなく、野生動物を間近で観察するのは大変でした。ガラパゴスでは、野生動物を簡単に本当に目の前で観察することができます。

そして最後に、ガラパゴスの各島にはダーウィンが主張したとおり様々な固有種がおり、これらを観察することができます。島によってイグアナの種類が違うのをダーウィンの種の起原をイメージしながら観察するのはとても興味深い貴重な経験です。

ガラパゴスは、貴重な固有種がいる→動物たちを守る→動物たちが人間を怖れない→人間は動物たちを間近で観察できる→でも、あくまでも「守る」「動物に触らない」という原則を守る→原則を守らせるために、ガイドなどの形で人を割いている、という自然保護としてもエコツーリズムとしてもとてもよくできた循環の仕組みを構築しています。これは、本当に良く出来ていると思いました。日本では「ガラパゴス」というと「ガラケー」に代表されるように「すごく発達しているというイメージが3割、外では使えない内弁慶のイメージが7割」ですが、こんなネガティブな意味で「ガラパゴス」という言葉を使ったらガラパゴスの人たちに失礼です。声を大にして言いたい。ガラパゴスは、本当に特別な素晴らしい場所なんですよ、と。旅行業の方には特に、ガラパゴスに行って見ていただきたいと思います。

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(こんなに間近でアホウドリを撮影させていただいてよろしいのでしょうか)

また、ガラパゴス諸島を訪れた多くの人は、よく「海がすごい」といいます。ダイバーにとって、ガラパゴスの海は固有種やハンマーヘッドシャークなどに容易に会うことができとても魅力的なようです。私も、ダイビングはしませんが、シュノーケリングでウミガメや魚などいろいろと見させてもらいました。

結論:ガラパゴスはすごい

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(さようなら、ガラパゴス

最後に余談〜エクアドル移民のおばさまの話

サンタクルス号でクルーズをしている時に、若い時にエクアドルからアメリカに移民したおばさま、その息子、おばさまのいとこでコロンビアから同じくアメリカに移民した不動産屋のおばさま、の3人と仲良くなっていろいろと話をしました。面白かったのは、3人の「アメリカ」という国に対する態度が少し違ったことです。エクアドル出身のおばさまはエクアドルに今でももの凄く誇りを持っていて(経済的にはアメリカの恩恵に感謝しているものの)アメリカの良くないところを冷静にエクアドルと見比べようとするところがある、その息子はスペイン語が少し理解できるものの行動様式は100%アメリカン、コロンビア出身のおばさまは(アメリカで自らビジネスをして身を立てているためか)アメリカにもの凄く感謝しておりあまりコロンビアの話はしない、というところです。アメリカという国に移り住んだ人がどのような考えを持ちうるのか、そして二世とはどういうことなのか、彼女たちからダイレクトに学ぶことができました。

このエクアドルのおばさまと話して一番印象に残ったのは、スープの話。おばさま曰く、エクアドルの人は美味しいスープを作れるが、アメリカ人はスープを作れない」。要するに、アメリカ人は舌がバカでスープの機微は理解できないと言っているわけです。日本風に言えば、「日本人はだしの旨味を理解するが、アメリカ人は塩の辛さしか理解できない」という感じでしょうか。アメリカ人の友人もいるので私からコメントは控えさせていただきますが(笑)、エクアドルのスープはとても美味しく、アメリカのスープは基本的にチーズの山でまったく美味しくないということは申し添えさせていただきます。南米のスープは、どこで食べてもだいたい美味しいですよ。

次回は、いよいよシカゴに帰りまとめになります。